阪南大学国際観光学部大谷研究室:ニュース

旅行業界に関する特別講座

2010-09-13

業界の方に聞く業界最前線

DSC03523.jpg 5月28日,大谷の担当講義「観光マーケティング論a」(国際観光学科2年次選択必修科目)において,旅行業界の方による特別講座を行いました。

 この特別講座は,旅行・観光業界の労働組合連合であるサービス・ツーリズム産業労働組合連合会(サービス連合)西日本地方連合会のご協力により実現したものです。この日は,同連合会の渡辺俊也副事務局長(日本旅行労働組合)にご講義いただきました。

 渡辺事務局長は,旅行業がターゲットとする市場,旅行業が提供する商品の種類などを解説くださったうえで,旅行業界のマーケティングの取り組みとして法人営業を挙げ,ターゲットの設定や旅行の提案など具体的な内容をご教授くださいました。

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DSC03424.jpg 渡辺事務局長の講義は一方的に話す形式ではなく,まず受講生達にテーマを掲げ,それについての質問を一人一人に投げかけていき,受講生がそれに答えるという形式で,受講生達の反応を引き出しながらの進め方に,学生達はそのやりとりを楽しみながら講義に聴き入っていました。特に最後に「今後の旅行業界に求められるものは何か?」というテーマについては,受講生達自身の旅行業へのニーズや,今後の旅行市場の動向を踏まえながらの意見が受講生から次々と出されました。

 特別講座には正規の受講生のほか,大谷が担当する「大学入門ゼミ」AO入試入学者特別クラスの1回生5名も出席し,聴講しました。

 大谷研究室では昨年度(2009年度)より同連合会の協力を得て旅行・観光業界との産学連携を推し進めており,特別講座やホテル・旅行業に勤務する方々との座談会・食事会,同連合主催の勉強会や交流会への出席などの取り組みをさせていただいております。今後も同連合会のご協力を得ながら学生達に業界について学ぶことができる機会を提供しつつ,観光を学ぶ大学生と旅行・観光産業界を結びつける取り組みのあり方を模索して参ります。

本記事の内容は2010年5月28日時点のものです。

受講生の主な感想

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仁井田 早織
今の旅行業界を引っ張って活躍していらっしゃる方の講義を聴くことができ,本当にためになりました。難しい講義というより「これからの旅行業界を考えていこう!」と渡辺さんが私たちと同じ目線でお話しくださるのが嬉しくて,学生の話を聞き出すのもお上手で,私は渡辺さんに引きつけられるように話に聞き入っていました。
「法人営業」について私は何となくしか知らなくて改めて知ることができました。法人営業では,ターゲット選定,訪問,受注,契約,実際の添乗という一連の仕事をこなしていることに驚きました。一つの旅行を通して信頼関係を築き,またこの人に旅行を企画してもらいたい,手配してもらいたいと,いかに顧客に思っていただけるかが何よりも大切だと思いました。
また,受注型の旅行がたくさんあることに気づかされ,知らず知らずのうちに旅行は日常生活に欠かせないものになっていること考えさせられました。
最後に渡辺さんが「これからの旅行業界に求められるものは何?」「もっとこうしたら旅行業界がよくなるんじゃない?って方法はある?」と聞かれた時に,私は頭が真っ白になり何もアイデアが思い浮かびませんでした。私は旅行会社で働きたいと思っているのに,今の旅行業の課題などを何も知らなくて恥ずかしく思いました。
渡辺さんのお話をお聞きしたことで,より旅行業に魅力を感じ,これから業界研究に励んでいきたいとも思いました。本当にありがとうございました。また機会があればお話を聞きたいです。(3回生・大谷ゼミ)
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泉田 真美子
今日はとても詳しくて分かりやすいお話をありがとうございました。
私は旅行業界の中で特に旅行会社に興味があります。しかし知識はまだまだ浅いので,今回のお話はとてもためになるお話であり,モチベーションも上がりました。
旅行業のしくみでは「旅行会社はどうやって儲けるのか」という問題について,お客様からの手数料だけではなく交通機関や宿泊施設からも利益を得ていたことを改めて知りました。
修学旅行,合宿,研修旅行など受注型の法人営業については,営業の流れについて詳しく教えていただき,さらに受注型企画旅行の見積書(見本)を初めて拝見しました。日程や記号について教わりました。ツアー企画に最も興味があるのでとても貴重なお話でした。
さらにこれからの旅行業界に求められるものについての議論では学生からいろいろ意見が出ましたが,私は他にもあるのではないかと思います。これから観光を勉強していくうえで見つけたいと思います。
6月22日に行われる交流会にも参加させていただきます。そこでは今回聞けなかったことも含めたくさんのことを聞き,学びたいと思っています。とても楽しみにして待っています。
今日は本当にありがとうございました。(1回生・AO入試入学者特別クラス)
※サービス連合西日本地方連合会と大谷研究室の交流座談会(於・同連合会)。本来は大谷ゼミ(専門演習)の学生を対象とするものですが,国際観光学部ではAO入試入学者が専門演習のゼミ活動に参加することが認められています。
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N.M.
とても分かりやすいお話をありがとうございました。旅行業について基礎から理解できました。以前から旅行業に興味がありましたが,今日のお話をお聞きして,さらに興味がわきました。楽しそうだな,やりがいがありそうだなと思いました。
「旅行業=個人旅行」のイメージがありましたが,意外に団体のお客様が多いことに驚きました。そして旅行に行く際,インターネットで予約するのではなく店頭に行き,直で話を聞くからこそ多くのことを聞くことができ,不安も解消されるというのが旅行業の強みであり,一方で,店頭に行くからこそ何回も足を運ばなければならない,面倒くさいという不利な点もあると考えると,本当に難しいと思いました。
しかし,だからこそ良いプランを提供してお客様に「楽しかった」と喜んでいただくことによって,何度も店頭に行かなければならないというような猥雑さも忘れさせ,結果的にお客様にとっても旅行会社にとってもプラスになるのかなと思いました。(2回生・N. M.)

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